先日、話題の「ラムセス2世展」に行ってきました。展示の中でも特に印象に残ったのが、巨大なレリーフで紹介されていた「カデシュの戦い」。
アラフィフの私は若い頃に読んだ『天は赤い河のほとり』や『王家の紋章』を思い出しながら、「この戦いって歴史のどのあたりなんだろう?」とワクワクしました。
この記事では、ラムセス2世展をより深く楽しめるように、古代エジプト史を漫画や小説と結びつけて分かりやすく紹介します。歴史が苦手な人でも、漫画を通して自然と時代背景がつかめる構成になっています。
古代エジプト史を3分で整理!まずは大まかな流れを把握
エジプトの歴史は長く、ざっくりまとめると次のように流れます。
- 紀元前3000年〜:ファラオ国家誕生
- 旧王国(ピラミッド時代)紀元前2700〜2200年
- 中王国(復興期)紀元前2000〜1700年
- 新王国(エジプト最盛期)紀元前1550〜1070年
→ ラムセス2世・ツタンカーメン・ネフェルティティなど有名人物が登場 - 末期王朝・プトレマイオス朝(ギリシャ系)紀元前332〜30年
→ クレオパトラが登場
この中でも、ラムセス2世展の中心となるのは「新王国時代」です。
ラムセス2世とは?|偉大なファラオと呼ばれる理由
ラムセス2世(在位:紀元前1279〜1213年)は、古代エジプト史上もっとも有名な王の一人です。60年以上の在位期間を持ち、優れたリーダーシップと建設力で知られます。
- 在位が長く安定していた(当時としては異例の約66年)
- アブ・シンベル大神殿をはじめ巨大建築を多数残す
- 子どもが50人以上いたともいわれる
- ヒッタイト帝国との世界初の「和平条約」を結んだ
そして、ラムセス2世を語るうえで欠かせないのが、ラムセス展でもメイン展示のひとつになっている「カデシュの戦い」です。
カデシュの戦いとは?|ラムセス展にも登場したエジプト最大の戦い
紀元前1274年、ラムセス2世率いるエジプト軍と、強大なヒッタイト帝国が交戦したのが「カデシュの戦い」。場所は現在のシリア付近です。
展示では戦いの様子が、壮大なレリーフで描かれていました。ラムセス2世が単身で敵陣に切り込み、軍勢を立て直す姿は、まさに英雄そのものです。
ただし実際には「エジプトの大勝利」というより、引き分けに近かったと言われています。それでも、この戦いは後に世界初の和平条約が結ばれるきっかけとなり、歴史的に大きな意味を持ちました。
漫画『天は赤い河のほとり』との関係
この「カデシュの戦い」は漫画『天は赤い河のほとり』の世界と深くつながっています。
- 漫画の主役ラムセス(第3王子)は、歴史上のラムセス2世がモデル
- 物語にもヒッタイト(ヒッティ)帝国が重要な勢力として登場
- 戦記としての緊張感と政治的駆け引きが漫画とリンク
漫画を読んだことがある人にとっては、ラムセス展で実物のレリーフを見た瞬間、「あのシーンだ!」と胸が高まるはずです。
『王家の紋章』との関係|ツタンカーメンの時代と変わるエジプト像
『王家の紋章』は、主人公キャロルが古代エジプトにタイムスリップする人気漫画。物語の舞台は新王国時代とされ、ツタンカーメン王の文化圏がベースになっています。
ただしこちらは、ラムセス2世より約100〜200年前の時代。 同じ「新王国」でも登場人物や文化が全く別物なのが面白いところです。
- ツタンカーメン:紀元前14世紀
- ラムセス2世:紀元前13世紀
漫画を読んだことがある人は、ラムセス展で展示を見ながら「この建築は王家の紋章で見た時代より少し後なのね」と比較しながら楽しめます。
クレオパトラはもっと後の時代|1000年以上のズレに驚く
「エジプト=クレオパトラ」のイメージが強い方もいますが、クレオパトラはラムセス2世より1000年以上後の人物です。
- ラムセス2世:紀元前13世紀
- クレオパトラ:紀元前1世紀
もはや王朝も違い、文化も言語も大きく変化していました。 ラムセス展で展示されている神像やレリーフは、クレオパトラの時代とは全く異なる『エジプトの黄金期』のものです。
ラムセス2世展をより楽しむポイント
- カデシュの戦いのレリーフをよく見る(勇敢なラムセス2世の姿)
- アブ・シンベル神殿の模型は建築マニアなら必見
- ヒッタイトとの和平条約のレプリカは世界史的に非常に重要
- 装飾品・神像は新王国時代の美の象徴
漫画を読んだことがある人は、どの展示がどの時代なのかを比較しながら観ると楽しさが倍増します。
まとめ
ラムセス2世展は、古代エジプトの黄金期である新王国時代を体感できる貴重な展示でした。カデシュの戦いのレリーフをはじめ、ラムセス2世の偉大さを物語る資料の数々は圧巻です。
『天は赤い河のほとり』や『王家の紋章』、『クレオパトラ』などの作品と比べながら見ることで、歴史が一気に身近になり、時代のつながりも自然と理解できます。漫画を読んだことがある人ほど、展示への没入感が増すはずです。
ラムセス2世という人物を中心に、古代エジプトの壮大な歴史を旅するような時間を味わえる展示でした。歴史が苦手な方にもぜひおすすめしたい内容です。


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